統合失調症 - 忘れられない -
25歳の頃、小学生の頃と同じように幻聴・幻覚が起こるようになりました。
そして、何が原因なのかわかりませんが、記憶力に異常な偏りが起こりました。
ワインの長い横文字の名前や産地、特徴は1回聞いただけで完璧に覚えられるのに、焼酎の名前は、例えだろうとも、何度聞いても覚えられない。仕事に支障をきたすことが何度もありました。
特に苦しかったのは、一度読んだ本の内容を完璧に覚えてしまうことです。
一度見たらページを写真のように記憶してしまうので、何ページにはこの文言が書かれていると答えられる本が何百冊とありました。
一見するといいように思えるこの能力。実はものすごくつらいものでした。
常に頭がフル回転で休むことができず、何度も気が狂いそうになりました。
そこまでしてでも、本を読む手を止めなかったのは、自分にはそれしかやれることがなかったからです。
家から出られず、誰にも頼れない。
この苦しい日々を少しでも楽になるためには、本の中に答えを探すしかありませんでした。
<参考>
『大丈夫。そのつらい日々も光になる。』
(PHP研究所)
第3章 過呼吸の恐怖を「工夫」で乗り越える
P128〜P130
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